2008年6月、作・演出に永村閏をむかえ、劇団名を『劇団まほろば社中』より『劇団MAHOROBA＋α』に改名。
以降、編成ユニットでの単独公演や、カフェなどでの番外公演、劇場企画への参加など、活動の幅を広げている。2009年2月、第一回本公演『ペコラムートンの羊』を上演。
永村閏が描く詩的な架空世界をスピーディーな展開と大胆な演出で表現。
普遍的なテーマに言葉遊びをちりばめて、ファンタジーにみせかけながらリアルな共感を呼ぶ独自の世界観を構築する。
銀河とカビって似てるよね
団員、客演さん、スタッフさんにこの話の概要を説明するとき、
いつもこの文句から始めるのですが…
「確かに！」という反応をもらったことがありません。
伴って銀河やカビの写真をいろいろ検索してみたのですが、
そっくり！という画像に巡り合ったことがありません。
銀河≒カビというのはどうやら私の頭の中だけで成立していたようです。
私の視力のせいでしょうか？
しかしこの前提がなければ成立し得ないこの話。
似てるんです。銀河とカビは。
ということを役者の頭の中に刷り込ませて（ある意味蔓延らせて）
稽古を進めています。
どちらも望遠鏡や顕微鏡で片目をつぶって覗きこまなければ見えない代物です。
だけども、心もとない弱視の両目でぼんやりと眺めてみてください。
きっと両者は似ています。
そしてこの物語の登場人物もきっと貴方に似ています。
どこかぼんやりと。
遥か彼方にあるはずの身近な話。
――そのシャーレには、宇宙船が降る。
永村閏